あいたい人

なんだか歌謡曲の名前みたいなタイトルで恐縮なのですが、「会ってみたい人」というのが年代別にいるとすれば、子供の頃は絵本やアニメや特撮モノの主人公だったり、中高生になるとミュージシャンや俳優や作家だったりすることが多いんでしょうか。あるいは、麒麟の田村みたいに、肉親に会いたい、というケースもあって、それこそ1万人いれば1万色の「会いたい」があるんじゃないかと思います。


今のぼくにとっては、ここ2年くらい愛読してるブログを書いてる人が「会ってみたい人」でありました。暖かみのあるブログです。無味乾燥な文体が溢れるネットの世界にあって、ブログはパーソナルな色が出やすいメディアではありますが、読んでいて心がホッとするブログに出会ったのは初めてでした。最新情報がたくさんあるわけではありません。暖かい視線・目線で綴られたブログです。正直、どうにもネット上の文章は無責任なかんじがして好きじゃなかったのですが、そのブログだけは、素直に「好きだなぁ」と思えました。


縁あってそのブログを書いてる人と、チャットで話ができるようになりました。まるで昔からの知り合いのようになんでも話せる不思議な魅力をもったお人であることがわかりました。もしかすると、気を遣わせているだけなのかも知れませんが、少なくともぼくにとってはそうでした。いつか一緒にご飯でも食べられる機会があったらいいナ、と想っていたところ、そのムリなお願いに応えていただき、先日ようやく3人で食事をすることができました! これは嬉しい! 


ネットを介して仕事を抜きにしたコミュニケーションの末に、実際に人にお会いする経験は初めてです。編集の仕事はチームプレイなので、必然的に人とのかかわりが多くなる職業です。取材に行くことも多く「はじめまして」の場面も非常に多い。でも、同じような職種だったり業界だと、ある程度人となりが予想できる場合が多いし、取材に行く場合も事前に取材先を調べていくわけだから、未知との遭遇とまではいきません。


だから今回は、ここ何年かで最大の緊張でございました。きっと向こうはもっと緊張されてたことと思います。気軽に誘ったりした自分がちょっと恥ずかしくなりました。なにしろブログとチャットしか手がかりがありません。ポケットの中にある心許ない武器は、ぼくがその人のことをとっても好きだ、という想いだけ。でもお会いする方には、ひのきのぼうすらないわけですからね。


でも、いざ実際に会ってみると……。予想通りとってもチャーミングで、かわいらしいお人。なにしろ大ファンですから感動のあまり会ってる間じゅう、じいーっとお顔を見つめてしまいました。失礼だし、もともと無表情なほうなので、怖がらせてしまったんじゃないかと反省しきり。ゲームの話も楽しかったし、ワインもおいしかった!


もっといろいろお話したいな、と思いました。ぜんぜん時間がたりないYO! 寒い毎日だけど、心があったかくなった一夜でした。


また遊んでくださいね!